ニンテンド-Wiiが安価なドローンを生んだ。

ウクライナ全面戦争で戦い方に革命を起こしたドローン

かつて日本は世界一のホビー産業王国だった。
日本製のエンジンや操縦機は優秀で世界で大きなシェアを持っていた。
ところが、現在はどうだろうか?2015年の官邸ドローン事件以降、政府は考えうる最大限の制限をかけ、当時世界一だった産業をたたき潰してしまった。上皇陛下の生前退位や、オリンピックで完全に空をコントロールするために、脅威を徹底的に排除した結果だろう。遊興用のラジコンですら、昔のように自由に飛ばすことも出来なくなり、昔の様に日本からドローンのイノベーションが起こる可能性は残念ながら全く期待できなくなった。

日本のドローンに関するプレゼンスは、残念ながら大きく取り残されることになってしまった。現代の新しい戦争は、100%軍事用に設計製作された兵器よりも、民生用の技術を流用して作られた兵器がコスト的にも効果的にも優れていることを世に知らしめている。このような状況を全く理解していない政治家が、武器輸出反対を叫んでいることに、失笑を禁じ得ない。

なぜドローンの使用が戦場で急速に広まったのか

空モノのラジコンは、作ることはもちろん、その操縦技術を習得し、当たり前に飛行できるまでに多くの投資と学習が必要なことが趣味としての醍醐味だった。それを一変させたのがドローンだ。誰でも簡単に、すぐ飛ばせる。パニックを起こしても手を離せば勝手に空中で安定を取り戻す。オペレーターを養成するためのお金も時間も圧倒的に有利だ。もともと誰でも飛ばせるようにできているのだから。

ドローンの飛行制御装置の秘密

ドローンはこの、誰でも飛ばせる能力をどのように実現しているのか?ここで、誰もが知っているニンテンドーのビデオゲーム機がかかわってくる。家族で「みんなの●●」スポーツゲームで遊んでいた人も多いのではないだろうか。このリモコンがとても優秀だった。

というより、中に入っていたジャイロセンサーが優秀だった。

TDK Invensense MPU6050

このジャイロセンサーをドローンの制御に使えるではないか?というアイデイアを基に世界中の有志がプログラムをインターネット上で開発し、multiwiiという制御プログラムができた。wiiはもちろんニンテンドーwiiのWiiだ。そしてこのプログラムが走る日本製基板が”なぜ32″というコントローラーだ。

Naze32

このコントローラーが世界を席巻したのが2010-2011年だ。その後技術革新は主に中国で進み、誰でも戦場で使われるくらいに普及している。ウクライナの全面戦争では、ドローンで着弾点を観測しながら砲撃をするという方法で砲撃精度が従来より格段に向上している。

武器を輸出することにアレルギー反応を示す前に、なぜ現代の戦場がこのようになったのかを、多くの人に知ってもらいたい。